CSSは難しい?エンジニアでもつまずく理由と解決法を紹介!

「CSS、意外と難しい…」と感じたことはありませんか?
HTMLとCSSの学習を始めて、最初は楽しく進んでいたのに進んでいくにつれて「なんで思った通りの見た目にならないんだろう」「コードを書いても全然変わらない…」と悩んでいませんか?
HTMLだけを触っていたときには、タグを覚えて配置すれば形が整っていく楽しさがありました。しかし、CSSを使ってレイアウトや装飾に手を出し始めると、一気に難しく感じてしまうタイミングが訪れます。
この記事は、そんな「CSSが思ったよりも難しい」と感じ始めた、HTML・CSS学習の”中盤”に差し掛かった方に向けたものです。
この記事では、「CSSが反映されない」「理想の見た目にならない」といった、”初心者あるあるのつまずき”を、実践的な方法で乗り越えていくヒントをご紹介していきます。
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CSSが難しいと感じる理由

CSSを書いているとふとした瞬間に「この書き方が本当にあっているのかな…」だったり「なぜかうまくいかないな…プログラミング向いていないのかな…」と不安になってしまうことがあると思います。
実際、HTMLや他のプログラミング言語に比べて、CSSには独特の”つまずきポイント”があります。ここでは、よくある代表的なつまずきの例をご紹介します。当てはまるものがあれば、「自分だけじゃない」と安心してもらえたら嬉しいです。
- エラーが出ない
- プロパティが多すぎる
- コードを見ても何がしたいのか分からない
- 想定外の挙動が起きてしまう
エラーが出ない
他のプログラミング言語では、文法を間違えたり、打ち間違いをしたりすると、エラーとして教えてくれることが一般的です。しかしCSSの場合はコードにミスがあったとしても「何も起きない」だけなんです。
たとえば、「color:red;」の「:」が全角だったり、プロパティ名を「clor」と綴り間違えたりしても、特にエラーメッセージは出ません。単純に反映されないだけなのです。
この「何も起きない」ということが、初心者にとってはとても厄介であり「どこが間違っているのかすらわからない」というストレスにつながります。
プロパティが多すぎる
CSSには200種類以上のプロパティがあります。しかも、それぞれに似たような機能を持つものが複数存在するので、「どれを使えば正解なの?」と迷いやすいです。
たとえば、文字の太さを指定するにはfont-weight、色を指定するにはcolor、背景色にはbackground-colorと、単純そうでいて奥が深いです。文字に関わるのでfontという文字で始まると思っていたらそうでなかったり、背景色を指定するつもりがcolorで記述してしまい勘違いしてしまっていたりと間違えるきっかけになります。
さらには、marginとpaddingの違いや、position: absoluteとrelativeの挙動の違いなど、「知ってるようで理解が曖昧なポイント」がたくさん出てきます。
どれが必要で、どれが不要なのか。その判断がつくようになるまでは、どうしても試行錯誤が続きがちです。
コードを見ても何がしたいのか分からない
自分で書いたCSSですら、時間が経つと「これ、何のためのコードだっけ…?」となることがあります。
その理由のひとつが、命名規則の曖昧さや、不要なコードがそのまま残っていることです。
CSSはHTMLと組み合わせて使うため、クラス名をどうつけるかによって、コード全体の見通しやすさが変わってきます。しかし、最初のうちはその感覚も身についていないため、あとから見返したときに迷子になりがちです。
また、CSSには「優先順位」や「継承」といった概念があるため、特定のスタイルが上書きされていたり、親要素の影響を受けていたりして、一見正しく書いているのに反映されないというケースもよくあります。
階層が深くなると、「このレイアウト、どこで指定されているんだ?」と、HTMLを何層もさかのぼって確認しなければいけなくなり、慣れていない人にとってはそれだけで一苦労です。
想定外の挙動が起きてしまう
CSSを書く際には、見た目をコントロールする”微調整”がたびたび必要です。しかし、その”微調整”がなかなかうまくいかないことも多いです。
たとえば、ボタンの位置を少し右にずらしたいだけなのにも関わらず、なぜか全体のレイアウトが崩れてしまったり、画面サイズを変えたら想定していた配置がバラバラになってしまったりと上手にコーディングをしないと想定外の挙動が多発することもあります。
「確かに書いたはずなのに、思った通りにならない」、そんなときの無力感が、CSSを難しく感じさせてしまうのかもしれません。
CSSの難しさを解決する方法5選
CSSがうまく書けずに苦戦してしまう原因は、書き方の問題だけでなく、そもそもの設計や考え方にもあります。ここでは、初心者の方がつまずきにくくなるためのコツや工夫を5つにまとめてご紹介します。どれもすぐに取り入れられるものなので、ぜひ参考にしてみてください。
- CSSとHTMLで役割を分ける
- ページごとにCSSを分ける
- クラス名をわかりやすくする
- デベロッパーツールを使う
- 自分以外の意見を取り入れる
CSSとHTMLで役割を分ける
CSSをスムーズに扱うには、まず「HTMLは構造」「CSSは見た目」と役割を分けて考えることが大切です。この意識があるだけで、スタイルの管理がずっと楽になります。
たとえば、以下のようにHTMLの中にスタイルを直接書いてしまうと、あとから修正しにくくなってしまいます。
<!-- NG例:HTMLに直接スタイルを書いている -->
<p style="color: red; font-weight: bold;">エラーメッセージ</p>
<!-- OK例:CSSでスタイルを管理 -->
<p class="error-message">エラーメッセージ</p>
/* CSS */
.error-message {
color: red;
font-weight: bold;
}
こういった場合は、クラスを使ってCSS側で管理すると、あとからまとめて編集できて便利です。
ページごとにCSSを分ける
1つのCSSファイルにすべてのスタイルを詰め込んでいると、ページが増えるたびに複雑になってしまいます。特にページごとにデザインが異なる場合、CSSを分けて管理すると見通しが良くなります。
<!-- トップページ用のCSSと、お問い合わせページ用のCSSを分けて読み込む -->
<link rel="stylesheet" href="top.css">
<link rel="stylesheet" href="contact.css">
ファイルを分けることで、不要なスタイルが適用されるのを防げるだけでなく、読み込み速度の最適化にもつながります。
クラス名をわかりやすくする
クラス名を適当に付けてしまうと、「これ何のスタイルだったっけ?」と迷ってしまいます。少し面倒でも、クラス名はできるだけ意味のある名前にしておくと、あとで自分が見返したときにも理解しやすくなります。
たとえば「box1」や「styleA」などではなく、「card__title」や「error-message」など、内容や役割が伝わる名前にしておくのがおすすめです。
BEM(Block Element Modifier)という命名ルールを使うと、より整理されたCSSになります。
<!-- BEMの例 -->
<div class="card card--highlighted">
<p class="card__text">注目のコンテンツです</p>
</div>
デベロッパーツールを使う
「なぜこのCSSが効かないんだろう?」と迷ったときに便利なのが、ブラウザのデベロッパーツール(検証機能)です。ChromeやEdgeには標準で搭載されており、コードを触らずにスタイルの確認・調整ができます。
使い方も簡単で、右クリックから「検証」を選ぶだけです。該当要素のCSSがリアルタイムで確認でき、実験的に変更もできます。
これを使うことで、どのスタイルが上書きされているのか、なぜ思ったように表示されないのかがすぐにわかるようになります。
自分以外の意見を取り入れる
一人で悩み続けていると、どうしても視野が狭くなりがちです。そんなときは、誰かに聞いてみるのが一番の近道です。
ChatGPTなどのAIを使ったり、プログラミングに詳しい友人に聞いてみたり、オンラインの質問サイトやコミュニティを活用するのもおすすめです。自分では気づけなかった小さなミスや、より効率的な書き方を教えてもらえることもあります。
ただし、ChatGPTなどのAIの活用で注意すべき点としては、必ずしもコードの全体像を見てくれるわけではないことと、入力したコードが学習に使われてしまうことがあるということです。特に他人が書いたコードを扱う際には細心の注意が必要になります。
そういったことを考えずに気軽に聞ける場所を探している場合や、もし継続的に学びたいと思っている場合には、プログラミングスクールのように学習環境が整っている場所を活用するのもひとつの手です。
「CSSの困ったこと」に解決するには?

CSSを触っていると、「なんでこのスタイルが効かないの?」「画面が崩れてしまった!」と、原因がわからずに手が止まってしまうことがよくあります。そんなときにすぐに解決できればモチベーションも下がらずに済みますよね。
ここでは、CSSで困ったときにすぐ試せる、実践的な対処法をいくつかご紹介します。
- ウェブサイトで逆引き
- 本で逆引き
- 詳しい人に質問する
ウェブサイトで逆引き
「この見た目って、どうやって実装するんだっけ?」
「特定の要素だけ中央寄せにしたいけど、うまくいかない」
こういった疑問は、CSSの逆引きサイトを活用するとすぐに解決の糸口が見えてきます。
Googleなどで「CSS 逆引き」と検索すると、さまざまなまとめサイトが出てきます。こういったサイトを見て調べるとCSSでできることも知れるので、引き出しを増やすという観点でもおすすめです。
ShanaBrian Website:CSS逆引きリファレンス
初心者から中級者まで使いやすく、見やすい構成で整理されています。
👉 https://shanabrian.com/web/css3/
とほほのWWW入門:逆引きリファレンス
昔から定番の逆引き辞典。サンプルコードが豊富で、学習中にも活用できます。
👉 https://www.tohoho-web.com/how2/
Qiita(Itou Kazuhoさん):HTML/CSS逆引きTips
個人向けメモとして書かれていますが、現場ですぐに使えるヒントが満載です。
👉 https://qiita.com/kazuho39/items/82c0f6d9dbd22a0884c7
逆引きCSSコピペ辞典
「とにかくコピペで動かしたい」というときに便利。実用的なスニペットが並んでいます。
👉 https://eclair.blog/css-questions/
本で逆引き
ウェブサイトだけでなく、体系的にまとまった逆引き本も役に立ちます。特に、複数のプロジェクトで似たようなレイアウトを再現したいときや、ある程度まとまった時間で学び直したいときに便利です。
今すぐ使えるかんたんEx HTML&CSS 逆引き事典
初心者向けの構成ですが、すぐに使えるコード例が豊富で現場でも活躍します。
👉 https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11251-6
CSS3逆引きデザインレシピ
実践的なテクニックが中心。サイバーエージェントのエンジニアが執筆しており、信頼度も高いです。
👉 https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798132198
できるクリエイター 逆引きHTML+CSSデザイン事典
やや古めではありますが、現行のCSS3にも対応。基本から幅広く網羅されています。
👉 https://book.impress.co.jp/books/3091
詳しい人に質問する
一番スムーズに解決できるのは「詳しい人に直接聞くこと」です。CSSのトラブルは、ちょっとしたズレや他のスタイルとの干渉などが原因になることも多く、自分一人で原因を突き止めるのは意外と時間がかかります。
もしプログラミングスクールに通っているのであれば、それは大きなアドバンテージです。多くのスクールでは講師やメンターに相談できる環境が整っているため、エラーの原因を一緒に探してもらえたり、より良い書き方をアドバイスしてもらえることもあります。単にエラーを直すだけでなく、学びながら解決できる点もスクールならではのメリットです。
もちろん、SNSや質問サイトなどのネット上のコミュニティも役立ちますが、信頼できる人にマンツーマンで質問できる環境があることは、学習の効率やモチベーションにも大きく影響します。
CSSが難しいときはスクールを活用しよう
CSSは自由度が高い反面、慣れないうちは思ったようにデザインが反映されなかったり、原因不明の崩れに悩んだりと、つまずきやすい分野です。ひとりで調べて解決できることもありますが、効率よく学びたい場合はスクールの活用も有力な選択肢です。
特に、体系的に学べるカリキュラムや、わからないことをすぐに相談できる環境があるスクールであれば、CSSの基礎だけでなく「どう書けばメンテナンスしやすいのか」といった実践的な考え方も身につきやすくなります。
GeekSalonのWebサービス開発コースでは、Ruby on Railsというフレームワークに沿って開発を進めるため、CSSだけではなくHTML、Ruby on Railsも同時に学べ、最終的に自分だけのオリジナルのプロダクトを作成することができます。

Webサイト制作はCSSのコーディングだけではなく、HTMLやその他にも必要なことは多いので、プログラミングに慣れていないうちはWebサイト作りを学べるスクールにてわからないことを聞きながら進めるというのもひとつの手だと思います。
コーディングが得意な人も初めから全てできるわけではなく、同じようにCSSの難しさだったりその他の壁を乗り越えてコーディングができるようになっているので、気負いせず自分のペースで進めていけると良いでしょう。
うまくいかないときや、何をどう学べばいいかわからなくなったときは、ひとりで抱え込まず、学習環境やサポートをうまく活用してみてください。学び方や取り組み方に正解はなく、大切なのは「少しずつでも前に進み続けること」です。「できない」が「できる」に変わる瞬間を、楽しみにしながら学んでいきましょう。
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