JavaScriptは難しい?初心者向けにつまずきやすいポイントを解説!

Web開発に挑戦するプログラミング初学者であれば一度は「JavaScript」というプログラミング言語を聞いたことがあるでしょう。なぜなら、「JavaScript」はWeb開発において避けては通れない言語だからです。
本記事では初学者向けにJavaScriptを学ぶことは難しいのか、なぜ難しいと感じるのかなど、これから学んで見たい人や挫折しそうな人に必見の内容となっています。
目次
JavaScriptが難しいと感じる理由とは?
JavaScriptが難しいと感じるかそうでないかは、その人のプログラミング歴にも関係がありますが、JavaScript特有の難しさというのが確かに存在します。そのため、プログラミングを触ったことがある人でも「JavaScriptは難しい」と感じる人は一定数存在します。
ではJavaScript特有の難しさとはなんでしょうか。ここではJavaScriptが難しいと感じられる要因を紐解いていきます。
- 覚えることが多い
- 書く量が意外と多い
- 間違いに気づきにくい
覚えることが多い
JavaScriptは、他のプログラミング言語と比べても覚えるべきことが非常に多い言語です。その理由の一つが、文法や機能の幅広さにあります。たとえば、同じ処理でも複数の書き方が存在するうえ、バージョン(ES5・ES6以降)による文法の違いも多く、何が今の「標準」なのかを理解するのに時間がかかることがあります。
「ES5」や「ES6」は、JavaScriptの「バージョン」を表しているもので、スマホのOSやアプリがアップデートされるのと同じように、JavaScriptも定期的に機能が追加・改善されています。ちなみに、2025年6月現在の最新バージョンはECMAScript 2024(ES15)です。
また、JavaScriptは実行される環境によって学ぶべき内容が変わります。Webブラウザ上で動かす場合と、Node.jsのようにサーバーサイドで動かす場合とでは使うAPIや書き方が異なるため、初学者は混乱しやすいのです。
たとえば、ブラウザで動くJavaScriptは下記のようにコーディングします。
document.getElementById('btn')
Node.jsという環境では、下記のようにコーディングします。
const fs = require('fs');
fs.readFileSync('data.txt');
このように、ブラウザには存在しない命令(API)が使われていて、書き方も異なります。
さらに、Web開発においてはJavaScript単体だけでなく、HTMLやCSSなど周辺知識との結びつきも強く、学習量が一気に増える要因となります。これらが重なることで、「JavaScriptは難しい」と感じてしまう人が少なくないのです。
書く量が意外と多い
JavaScriptは、一見すると簡単な言語に見えるかもしれませんが、実際にWebサイトに動きをつけようとすると、思った以上にコードの量が増えることがあります。
特に初心者がつまずきやすいのが、DOM操作(画面の要素を動かす処理)と非同期処理(時間のかかる処理)です。
たとえば、「ボタンをクリックしたら表示を変える」という単純な動作でも、JavaScriptでは次のようなコードを書く必要があります。
const button = document.getElementById('myButton');
button.addEventListener('click', function () {
document.getElementById('message').textContent = 'クリックされました!';
});
このように、HTML要素を取得し、イベントを設定して、表示内容を更新するといった一連の操作を書く必要があり、コード量が自然と増えていきます。
また、JavaScriptでは「データを取得する処理」や「画面の表示を遅らせる処理」など、すぐに終わらない処理を扱うことが多いです。これを非同期処理と言います。
非同期処理では、以下のように「Promise」や「async/await」などの書き方を覚える必要があります。
async function fetchData() {
const response = await fetch('https://api.example.com/data');
const data = await response.json();
console.log(data);
}
このようなコードは動きが目に見えないうえに、エラー処理やデータの受け渡しが複雑になりがちで、初心者が混乱しやすいポイントです。
間違いに気づきにくい
JavaScriptは「エラーが出にくい言語」とも言われます。
一見すると親切に思えるかもしれませんが、実はこの「ゆるさ」や「柔軟さ」こそが、初学者にとって落とし穴になることがあります。
JavaScriptは非常に柔軟な言語で、多少おかしな書き方をしてもエラーを出さずに処理を進めてしまうことがあります。
たとえば、以下を見てみてください。
javascriptCopyEdit<code>let x = '5';
let y = 3;
console.log(x + y); // => '53'
数値と文字列を足しているのに、JavaScriptは自動で「文字列として結合する」と判断し、エラーを出しません。
これは「暗黙の型変換」と呼ばれいて、初心者が混乱するポイントのひとつです。
また、JavaScriptは動的型付けという仕組みを持っています。これは、変数に型(これは真偽値ですよ!これは数値ですよ!)を明示しなくても使えるという特徴ですが、その分思いがけない型のまま処理が進むことがよくあります。
javascriptCopyEdit<code>let result = true + 1;
console.log(result); // => 2
「真偽値(true)」と「数値(1)」を足しているのに、JavaScriptはtrue
を1
として処理してしまいます。
一見正しく動いているように見えて、実は意図と違う結果になっていることが多く、バグに気づきにくいのです。
JavaScriptはなぜ選ばれるのか
ここまでいかがでしたでしょうか。おそらく、「JavaScriptってこんなに難しかったんだ…」「なんでこんなに難しいのに人気なんだろう…」といったような印象を持ったのかもしれません。しかし、JavaScriptは世界で6番目に人気のある言語です。

ではではなぜこれほどまでに人気の言語なのでしょうか。以下で解説します。
- ブラウザ上で唯一動く言語だから
- フロントエンドとバックエンドの両方で使える
- リアルタイムな動作に強い(イベント駆動)
- 巨大なエコシステムとライブラリ群
ブラウザ上で唯一動く言語だから
JavaScript は、すべての主要なウェブブラウザ(Chrome, Safari, Edgeなど)に標準で内蔵されている「JavaScriptエンジン」によって動作します。
上記のようなブラウザにはもともとJavaScript専用の実行エンジンが搭載されており、他の言語(Python, Ruby など)はブラウザ単体では動きません。
つまり、「JavaScriptは書いたその場で、すぐにブラウザで動かして確認できる言語」ということです。
フロントエンドとバックエンドの両方で使える
JavaScriptはもともとブラウザ(フロントエンド)で動く言語として生まれましたが、
Node.jsの登場により、サーバーサイド(バックエンド)でも使えるようになりました。
Node.jsはJavaScriptをブラウザの外で使うために作られた実行環境です。この登場により、データベースとの連携やAPI(外部サービス)との通信など、これまでPHPやRubyなどが担っていたサーバー側の処理も、JavaScript 1本で完結できるようになったのです。
つまり、フロントもバックも JavaScript で書けるので、学ぶことが少なくて済み、効率的だということです。
リアルタイムな動作に強い(イベント駆動)
JavaScript はもともと、ユーザーの操作に即座に反応するために設計された言語です。そのため、「リアルタイムな反応」や「インタラクティブな動き」にとても強い特徴を持っています。
- クリックされたら何かを表示
- キーボードが押されたら処理開始
- フォーム入力時にリアルタイムでバリデーション
- スクロールに合わせてアニメーション発火
これらは 「イベント駆動型プログラミング」 と呼ばれるスタイルで、JavaScript の得意分野です。
イベント駆動型というのは、ユーザーの動き(イベント)に「反応して処理を実行」する仕組みのことです。例えば以下のようなコードを見てみましょう。
document.querySelector("button").addEventListener("click", () => {
alert("ボタンが押されました!");
});
こちらのコード例では、ページ内の最初の <button>
タグに、クリックされたときの「反応」をつけています。
巨大なエコシステムとライブラリ群
JavaScript には、世界中の開発者が支えてきた豊富なライブラリ・フレームワーク・ツールが揃っています。これらを活用することで、ゼロから全部作らなくても素早く高機能なアプリが作れるのが大きな強みです。
ここではエコシステムやライブラリの説明は省きますが、周囲の支えが非常に厚い環境が揃っているということです。
JavaScriptの学習を進めるために必要な準備
①ブラウザ(Chrome推奨)と開発者ツール
JavaScriptはブラウザ上で動作する言語です。中でもGoogle Chromeは、開発に適した機能が豊富で、多くの開発者に支持されています。また、Chromeには「開発者ツール(DevTools)」が標準搭載されており、これを使うことで、JavaScriptの動作確認やデバッグを視覚的に行うことができます。学習初期からコードが「どのように動いているのか」を確かめられるため、非常に役立ちます。
②テキストエディタの用意
JavaScriptのコードを書くには、専用のテキストエディタを使うのが一般的です。おすすめはVisual Studio Code(VSCode)で、無料で使えるうえに、JavaScriptやHTML、CSSに最適化された機能がそろっています。日本語にも対応しており、初学者でも使いやすい設計となっています。また、後述のLive Serverなどの拡張機能を簡単に追加できる点も魅力です。
③Live Server(簡易Webサーバー)の準備
JavaScriptをHTMLと連携して実行する際、ただファイルをブラウザで開いただけでは動作しないことがあります。とくにfetch()
やローカルストレージの操作など、Webサーバー経由での実行が前提となる機能も多いため、簡易サーバーが必要になります。VSCodeの拡張機能「Live Server」を使えば、ローカル環境でWebサーバーを立ち上げることができ、コードの変更も自動でブラウザに反映されるため、学習効率が大きく向上します。
④Node.jsのインストール(学習を進めると必要になる)
最初のうちは使わないかもしれませんが、JavaScript学習が進むと「Node.js」のインストールが必要になります。Node.jsは、もともとブラウザでしか動かなかったJavaScriptを、サーバー側でも動かせるようにした実行環境です。
また、Node.jsには「npm」というパッケージ管理システムが含まれており、ReactやVueなどの最新のフレームワークを使う際にも不可欠です。JavaScriptの可能性を広げる基盤となるため、ゆくゆくは導入しておくとよいでしょう。
JavaScript初心者がまず取り組むべき練習
JavaScriptの学習は、いきなり難しい概念に取り組むよりも、基本的な操作から少しずつ慣れていくことが大切です。
最初は「文字を表示する」「ボタンを押すと反応する」といったシンプルな動きでも、自分の書いたコードがブラウザ上で実行される体験は、プログラミングの楽しさを感じられる第一歩になります。
ここでは、JavaScript初心者が段階的にスキルを伸ばすための5つのステップをご紹介します。
また、以前学習方法を詳細に記載した記事も上がっていますのでそちらも合わせてご確認ください。
Step 1:JavaScriptの基本文法に慣れる
まずは、JavaScriptの基本文法に触れるところから始めましょう。変数の宣言方法(let
、const
)、文字列や数値の扱い、条件分岐(if文)、繰り返し処理(for文やwhile文)など、プログラミングの土台となる部分を理解することが大切です。最初はブラウザの開発者ツールで、console.log()
を使ってメッセージを出力する練習から始めると、手軽に動作確認ができます。
おすすめ教材
- JavaScript入門(MDN)
- ドットインストール「JavaScript入門」
Step 2:DOM操作の基本を覚える
次に、HTML要素をJavaScriptから操作する方法を学びます。これを「DOM(Document Object Model)操作」といいます。document.getElementById()
や querySelector()
を使って、HTML内の要素を取得・変更したり、CSSクラスを追加したりできます。例えば、「ボタンをクリックしたら文字の色が変わる」など、視覚的な変化を伴う練習を通して、JavaScriptが画面にどのように影響を与えるかを体感できます。
おすすめ教材
- Progate「JavaScript DOMコース」
- MDN DOM入門
Step 3:イベント処理を理解する
ユーザーが操作したときに反応するような「イベント処理」も重要なステップです。addEventListener()
を使って、クリック・入力・マウス移動といった動作に応じて処理を実行させることができます。JavaScriptがインタラクティブな言語であることを実感できるため、モチベーションも高まりやすい段階です。特に「ボタンを押すとアラートが出る」などの基本的なイベント処理から始めましょう。
おすすめ教材
- JavaScriptのイベント処理(MDN)
- JavaScript イベント処理まとめ(ドットインストール)
Step 4:配列・オブジェクトを使った処理に挑戦
実用的なコードを書くうえで、配列やオブジェクトの扱いは欠かせません。配列をループで処理するforEach
やmap
、条件に合った要素だけを取り出すfilter
、新しい要素を追加するpush
など、さまざまなメソッドがあります。また、オブジェクトを使うことで、データ構造をより柔軟に扱えるようになります。これらを組み合わせて、「買い物リスト」や「ユーザー情報の一覧表示」といった簡単なアプリに発展させることもできます。
おすすめ教材
Step 5:簡単なアプリを作ってみる(成果物づくり)
基礎的な知識と操作が身についたら、自分のアイデアで小さなアプリケーションを作ってみましょう。例えば、「ToDoリスト」「カウントアプリ」「電卓」「じゃんけんゲーム」などが初学者におすすめです。これまで学んだDOM操作・イベント処理・配列などを組み合わせて、自分だけの成果物を形にする経験は、学習の定着にもつながります。
おすすめ教材
JavaScriptを続けるコツ
JavaScriptは、最初は楽しくても途中でつまずきやすい言語でもあります。ですが、続けるための「ちょっとした工夫」で、学びを継続しやすくなります。
いきなり難しいことをやろうとしない
最初から複雑なアプリやフレームワークに手を出すと、ほぼ確実に挫折します。まずは小さな「できた!」を積み重ねていくことが大切です。ボタンを押したら文字が出る、リストが増える、それだけでも立派な学習成果です。完璧を目指すより、確実に前に進むことを意識しましょう。
エラーやバグは「調べる力」で乗り越える
JavaScriptに限らず、プログラミングでは必ずエラーやバグに直面します。ですが、それは「失敗」ではなく「学びのチャンス」です。エラー文で検索したり、公式ドキュメントを読んだりする中で、「調べる力」が自然と身につきます。このスキルは将来どんな開発現場でも必ず役立ちます。
一緒に学べる仲間を作るのもおすすめ
一人で学ぶのは大変ですが、同じ目標を持つ仲間がいると、刺激を受けながら継続しやすくなります。コードを見せ合ったり、わからないところを教え合ったりする中で、理解が何倍にも深まります。
特に大学生の場合、同年代で同じレベルの人と一緒に学べる環境があると、モチベーションも保ちやすいでしょう。
最短でJavaScriptのスキルを伸ばすならスクールの活用をしよう!
JavaScriptを独学で学ぶのは、確かに無料で始められる手軽さがあります。しかし、途中でエラーに詰まったり、何を作っていいかわからず手が止まってしまう人がとても多いのも事実です。
特に「モチベーションが続かない」「質問できる人がいない」といった理由で、学習を途中でやめてしまう人も少なくありません。
だからこそ、最短距離でスキルを伸ばしたいなら「スクールの力」を借りるのが効率的です。
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