Pythonが初心者におすすめな理由とは?メリットと活用事例を徹底解説

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プログラミング初心者は、まずPythonから学ぶことをオススメします。

たくさんのプログラミング言語がある中で、「何をはじめに習得すれば良いのだろう」と迷ったことはありませんか?そんな数ある言語の中でも、Pythonは初心者に大変おすすめな言語です。

なぜPythonが良いと言われるのか、特徴やメリットを見ていきましょう。記事の後半では学び方も解説していきますので、Pyhtonの第一歩として、ぜひ参考にしてください。

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Pythonが初心者におすすめな理由

Pythonはなぜ初心者が学ぶべきプログラミング言語といわれるのでしょうか?文法や用途など、さまざまな視点で理由を探っていきます。以下の4つのポイントで見ていきましょう。

簡潔でわかりやすい文法

Pythonは他の言語に比べて、プログラミングに詳しくない初心者でも理解しやすい文法で構成されています。なぜ理解しやすいのかというと、そもそもPythonがコードの可読性を重視して作られているためです。具体例を交えて見ていきます。

他の言語に比べて直感的で学びやすい

代表的なプログラミング言語の1つであるJavaと、文法を比較してみましょう。以下は、変数xが5より大きかった場合に「x is greater than 5」という文を出力するJavaのコードです。なお、xには10を代入します。

int x = 10;
if (x > 5){
  System.out.print("x is greater than 5");
}

プログラミング自体やJavaに詳しくない方だったら次のような疑問が湧くのではないでしょうか?

たとえ学べば分かるようになると知っていても、とっかかりの部分で疑問が湧けば湧くほど警戒してしまいますよね。一方、Pythonのコードは次のようになっています。

x = 10
if x > 5:
    print("x is greater than 5")

かなりシンプルになりましたね!コードを見て、「分からない記号はさっきより少ないな」と思ったのではないでしょうか。

学習するにあたって覚えなければならない文法が少なくて済むため、すぐにコードを書けるようになるのがPythonの利点です。自分でコードを書けるとプログラミングをやっているという実感が湧くため、モチベーションの維持につながります。そのため、早いうちからコードを書けるPythonは、挫折しがちな初心者にこそオススメです。

エラー文がわかりやすい

Pythonはコードだけでなく、エラー文も分かりやすいです。なおエラー文とは、コードを実行しエラーが発生した際に、どんなエラーがどこで出たのかを出力する文のことです。エラーメッセージとも呼ばれます。

具体的に見ていきましょう。例えば、事前に定義していない変数yを出力しようとするコードがあったとします。当然yは定義されていないためエラー文が返される、という流れです。

まずはJavaの例です。そもそもコードが長いですが、エラー文にコードが表示される都合上コードも書いているだけですので、あまり内容を追わなくて大丈夫です。

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        int x = 10;
        System.out.println(y);
    }
}

エラー文は次のように出力されます。

error: cannot find symbol
        System.out.println(y);
                           ^
  symbol:   variable y
  location: class Main

直感的には理解しづらいと思いますので、分解していきましょう。1行目は「シンボル(簡単にいうと変数のこと)が見つからない」ことを示し、2、3行目はコードの該当箇所を引用しています。4行目はシンボルの詳細を、5行目ではどこにあるかを示しています。

初心者にとっては不要な情報まで出力されてしまうため、どこを見ればいいのか分かりづらくなってしまっています。

では、Pythonを見ていきましょう。まずはコードは以下の通りです。

x = 10
print(y)

続いてエラーは次のとおりです。

NameError: name 'y' is not defined

なんと1文に集約されました!英語に詳しくない方でも「NameError」から「名前に関するエラーなんだな」と分かると思います。Pythonは先に知っておかなければならない専門用語が少なく抑えられているため、エラーメッセージも一般的な単語で構成されており、理解しやすくなっています。

エラー文がわかりやすいということは、正しく動くコードに直しやすいということです。プログラミングでは、エラーを上手く直せず深みにはまって挫折することが往々にしてあります。そのため、エラーを直しやすいというのは、初心者だけでなく熟達者からしてもありがたい利点なのです。

特に初心者は「エラーを直すためにエラー文の意味を調べる」というステップが必要になるのですが、Pythonは直感的にどんなエラーか分かるため、エラー文を調べる手間を省くことができます

学習リソースが豊富

Pythonは人気の言語のため、さまざまな媒体で情報を集めることができます

例えば、いつもマンツーマンで先生に勉強を教えてもらっている人が、「その教科を教えられる先生がいないので、本で自力で学んでください」と本を渡されたとします。本での学習経験が少なければ、非効率的な読み方をしてしまったり、先生に質問できないことに苦労してしまったりするでしょう。そうなっては学習に対するモチベーションも上がりません。自分の慣れた媒体で学べるというのはそれだけで心理的負担が少なく、学びやすさに起因するのです。

早速、どんな学習リソースがあるのか見ていきましょう。

書籍、オンライン教材、YouTubeなどの充実した学習環境

独学に使えるリソースとして、書籍、オンライン教材、動画教材が挙げられます。それぞれを詳しく説明します。

書籍

書籍としては、Pythonのプロが書いた分かりやすい本が豊富に用意されているため、自分に合いそうなものを選ぶことができます。もし、よく購入している筆者の本があるのならば、そこから選ぶのも良いでしょう。ただし、本によっては出版年が古く、情報が遅れている場合がありますので注意しましょう。

全くの初心者の方には、「Python 1年生 体験してわかる!会話でまなべる!プログラミングのしくみ」をオススメします。

「Python 1年生 体験してわかる!会話でまなべる!プログラミングのしくみ」の表紙

基礎の基礎からをしっかり教えてくれる本のため、置いていかれることなく読み進められるでしょう。イラストも多く会話形式で進むので、専門書っぽさが少なくとっつきやすいです。

オンライン教材

オンライン教材とは、主に個人や企業が運営しているWebサイトを指します。企業運営のものでしたら情報の正確性も高く、レイアウトが整っていて読みやすいものが多いです。

ただし、企業運営のサイトは途中から有料になる場合があります。完全に無料で学びたいのならば個人サイトから探すと良いでしょう。プロのエンジニアが書いているブログなどで学ぶのがオススメです。

企業運営ですとProgateがオススメです。Progateはいろいろなプログラミング言語を学べるサイトとして有名であり、Pythonももちろん学ぶことができます。ブラウザ上でコードを書いて実行できるため、実際に手を動かしてみたい方にはとてもオススメです。

Progate

個人が書いているものは権利等の関係があるため紹介は割愛しますが、QiitaZennでほしい情報を検索すると、悩みにあった記事を見つけることができると思います。

また、以下の記事ではPython学習でオススメの本やサイトを紹介しているため、こちらもぜひ参考にしてみてください。

【初心者向け】Pythonを始め方を5ステップ徹底解説!おすすめな本や講座も紹介
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動画教材

オンライン教材と同様、個人が発信するものから企業が作成したものまで様々です。YouTubeにも多くの動画が上がっており、休憩の合間でも気軽に学習を進めることができます。

特に動画教材は新しいものを探しやすい傾向にあるため、最新の技術を学びたい方には特に合っているでしょう。質問を受け付けている動画教材も多くあるため、比較的、対面授業と近い学習環境と言えます。ただし、誤った情報がないとは言い切れないため、情報は精査する必要があります。

動画教材でオススメなのはUdemyです。世界的に支持されている動画学習サイトであり、Pythonに限らず幅広い言語、スキルを学ぶことができます。多くの講師がPythonに関する動画を投稿しているため、コースをプレビューしてみてあなたに合いそうなものを選ぶと良いでしょう。

初心者向けのコミュニティが活発

コミュニティに参加すると、同じ志をもつ仲間たちと意見を交換できたり、切磋琢磨して勉強に励めたりします。特にPythonは新しい技術を扱えるだけあって新しく学び始める人が多く、それに応じて初心者向けのコミュニティも活発に動いています。

有志で運営されているPythonの情報サイトPython.jpに掲載された、日本のPythonコミュニティを紹介するページでコミュニティを確認することができます。他にも、コミュニティを立ち上げられるサイトのDoorkeeperなどでも次々とコミュニティが発足しています。学びたいテーマで選ぶもよし、オフラインで集まるコミュニティならば居住地で選ぶのも良しです。

なお、コミュニティは繋がりを持ちつつも学び方は独学になるため、きちんと指導を受けて学びたい場合は、コミュニティもあるスクールに入るのがいいでしょう。

【体験者が解説】Pythonスクールのおすすめ7選【安いのはどこ?】
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大企業や人気サービスでの採用実績

Pythonは既に多くの企業・サービスで採用されています。1991年に作られた言語であり、新しい技術にも応用できるため、堅牢なサイトから人気の新サービスまで幅広く使われています。

GoogleやInstagramなどで利用されている安心感

PythonはGoogleやInstagramにも利用されています。

例えばGoogleでは「Google Colaboratory」という、基本無料でPython記述・実行できるサービスが提供されています。実行方法はボタンを押すだけとシンプルで、出力も視覚的に分かりやすいです。Pythonを始めるならまず使って損はないほど便利なサービスです。実は他の言語では同様なサービスが提供されていないということからも、Pythonがどれだけ将来性のある言語として優遇されているかが分かるのではないかと思います。

また、Instagramの開発にはPythonが使われています。正確には、Instagramは複数言語を組みあわせて開発されており、そのうちの1つがPythonです。Instagramは、大量のデータを管理しつつも大きな問題が起きていないこと、世界的にもトップレベルに利用されていることを見ると、その堅牢性や安心感は確かなものです。

Pythonが利用されているサービスを見ても分かるとおり、歴史のある言語だからこその堅牢性に加え、新しい技術にも対応できる柔軟性を持ち合わせています。

人気のある言語だからこそ学ぶ価値が高い

上記で述べたとおり、Pythonは幅広い開発に対応できる、人気の高い言語です。近年のトレンドであるAIや機械学習にも、主に使われているのはPythonです。現在の人気だけでなく将来性もあるため、学んだことが無駄になるような可能性は限りなく低いです。

企業の採用サイトを見てみると、Pythonエンジニアの募集が増えています。例えばIT系企業の中でも人気の高い富士フイルムの募集ページを見てみると、歓迎条件に「Pythonでの開発経験」が挙げられている職種が複数あります。競争社会である以上、新たな技術を活用できるPythonエンジニアは、企業の規模を問わず需要が高いのです。そのため、あらかじめ学んでおけば就職で有利に働くほか、入社後も即戦力となれます。

人気のある言語であること、将来的に仕事に活かせることを踏まえると、Pythonを学ぶ価値は高いと言えるのではないでしょうか。

多用途に使える言語

Pythonは近年、主にAIや機械学習の分野で活用されていますが、実はその他にも多種多様な開発に対応できるのです。具体例とともに見ていきましょう。

Webアプリ、データ分析、AI、IoT、ゲーム開発など、幅広い分野で活躍

Webアプリ

Pythonの人気が高まった影響か、「PythonだけでWebアプリを開発できるフレームワーク・ライブラリ」が増えてきています。なお、フレームワークとライブラリについては以下の通りです。

それこそPythonで開発されたアプリであるInstagramは、DjangoというPythonのフレームワークを採用しています。先人の開発したフレームワークを活用して作ることができるため、0から作る必要がなく、初心者でも比較的開発しやすいでしょう。ライブラリを応用すればアプリのアップデートも素早く対応できます。

また、PythonはOSを問わず利用できるため、WindowsやMacなど使用者の環境に合わせてコードを変える必要がないのも利点です。

データ分析

データ分析とは、大量のデータからほしい情報のみを抽出することを言います。市場調査などの分野で重宝されており、ビジネスに必要不可欠な過程です。そんなデータ分析もPythonは可能にします。

Pythonは大規模なデータでも処理しやすいのが魅力です。数千〜数万の大量のデータを分析が必要なとき、Excelで全て手動でやることになったら途方に暮れてしまいますよね。Pythonならば、必要なコードさえ書ければ、データ量を問わず分析できます。ライブラリも豊富に用意されているため、必要なコードも他言語に比べて少なく済みます。

何より、Pythonを使うとデータを集計した先の予測も一貫してできるのが強みです。学習したデータから予測・分類を行う「機械学習」はPythonの得意分野であるため、データ分析の一連の流れとして組み込むことができます。

AI

PythonはAI(人工知能)の開発に適しています。AIとは、基本的には独自に必要なデータを分析したり、それをもとに予測をたてて回答を出したりするサービスが該当します。チャットボットや自動運転、画像診断などが主な例です。特にチャットボットは一度作ってしまえば問い合わせ対応の手間を削減できるため、多くの企業で取り入れられています。なお、先述の機械学習はAIの機能のひとつです。

最近ならばChatGPTもAIの代表例です。実際にChatGPTは、PyTorchというPythonのフレームワークで作られています。

これらのサービスを開発する上で、Pythonは特に適しています。Pythonの他にもAI開発が可能な言語はあれど、Pythonほどリソースが豊富で記述の簡単な言語はないため、AI開発にはPythonが広く利用されています。

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IoT

IoTはInternet of Thingsの略称であり、モノをインターネットに接続してデータの収集や交換を行う技術のことです。スマート家電がその一例であり、スマホを使って家の電気を調整できたり、冷蔵庫の食材をもとにレシピが提案されたりします。

開発にはデバイスやセンサーなどのハードウェアも用意する必要があります。また、IoT開発に使われる言語としてはPython以外にJavaやC言語が挙げられますが、両者とも学習難易度の高い言語ではあるため、初心者がさわるのならPythonがオススメです。

IoTはまだ日本市場での活用が少ないですが、自動運転車などのIoT製品が増えていけば需要の拡大も見込まれます。

ゲーム

ゲーム開発には主にUnityやC#が使われてきましたが、Pythonでもゲームを作ることは可能です。何よりPygameというPythonでのゲーム開発をサポートするライブラリが用意されており、特に2Dゲーム制作を助けてくれます。

また、制作事例があるのもありがたい点です。たとえば「ゲームで学ぶPython! Pyxelではじめるレトロゲームプログラミング」という本が出版されているなど、独学でも開発しやすい環境が整っています。

ゲームで学ぶPythonの本

PythonはAIの分野での活用が多いためゲーム開発の事例は少ないですが、「Pythonを学びたいけどAIは難しそう」のように感じている方は、ゲーム開発からPythonを学んでいくと楽しいのではないでしょうか。

Pythonの具体的なメリット

Pythonが初心者におすすめな理由を見たところで、実際に使った際のメリットも見ていきましょう。以下3つのメリットをご紹介します。

初心者でもすぐに成果が出せる

Pythonの魅力は、簡単に記述・実行ができることから、初心者でもすぐに成果が出せることです。また、実際に手を動かして成果物を作成する中で、必要に応じて知識を得ていく学習方ならば、Pythonをある程度理解した時点で成果物も完成させられます。

初心者でもすぐに成果が出せるというメリットについて、さらに2つに分けて詳しく見ていきましょう。

簡単なコードを書くだけで動作を確認できる

Pythonはコードの可読性を重視して作られているため、コードを読む側だけでなく、書く側もすぐに理解することができます。短くシンプルであり、プログラミングに詳しくなくても直感的に理解しやすいため、なんとなくでもコードを書くことができるのです。

また、Pythonはスクリプト言語という、シンプルな構文でコードを実行できる言語に分類されています。そのため、実行したい処理以外に書く必要のある文が少なく済みます

一方でコンパイル型言語と呼ばれるJavaは、1つのコードを実行するのにもクラスという枠組みを作る必要があります。比較して確認してみましょう。以下はJavaのコードです。xとyにそれぞれ10、20を代入し、x+yの計算結果を出力しています。

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        int x = 10;
        int y = 20;
        System.out.println(x + y);
    }
}

一方、Pythonは以下のコードだけで実行可能です。

x = 10
y = 20
print(x + y)

コード量の差は一目瞭然です。Pythonは自分の理解できているコードや構文を書くだけで良いため、「意味は分からないないけれど、実行に必要だから仕方なく追加するコード」を書く手間を減らせるのです。初心者にとっては、このストレスの軽減は大切です。

学びながらプロジェクトを作りやすい

スクリプト言語のPythonは、実行すると1行目ずつコードが処理されていきます。そのため、追加の機能も先に書いていたコードに付け足すだけで、きちんと動きます。得たノウハウに応じて少しずつ機能を増やしていけるため、プロジェクト完成を目指しながら学習も同時進行で進めることができるのです。

また、PythonはPDCAサイクルが回しやすく、その点も学びやすくプロジェクトを作りやすいことに寄与しています。既存のコードから書き方をなんとなく読み取り、実際に書いてみて、書き方が間違っていればエラー文が分かりやすく指摘し、それを元に修正してまた実行します。このサイクルをスピーディに回せるため、全くの初心者の方でも手さえ動かせば実践的に理解していけるのです。記述と修正とを高頻度で繰り返せるため、ゲーム感覚でサイクルを回せるのも良い点です。

オープンソースで無料

オープンソースとは、ソースコードが無償または低コストで公開されており、誰でも自由に利用・改変・再配布できることを指します。Pythonはオープンソースの言語であるため、無料であることに加えて信頼性・透明性も高いです。

高価な開発環境が必要ない

Pythonは開発環境の構築にお金をかける必要がありません。おすすめはGoogleが基本無料で提供する「Google Colaboratory」を使用することです。Pythonのコードをブラウザ上で簡単に書いて実行できるため、パソコン上に環境を構築する段階をスキップしてすぐにコードを書くことができます。

また、パソコン上で実行したい場合も、Visual Studio CodeというMicrosoftが提供する基本無料のアプリケーションでPythonを動かすことができます。Visual Studio Codeは拡張機能という開発を便利にする機能をインストールすることができ、Pythonでの開発をサポートする機能もたくさんあります。

もちろん開発の規模によっては有料の開発環境を構築することもあるでしょうが、始めたばかりの人や個人でPythonを使う人ならば無料でも十分過ぎるほどの環境が揃っています。

誰でも自由に利用可能

先述のとおりPythonはオープンソースのため、誰でも自由に利用することができます。オープンソースの利点は、多くの人がソースコードを見るため問題点やバグに気づく機会が多いことです。そのため改善やメンテナンスがよく行われ、より信頼性の高いサービスとなっていきます。

また、オープンソースであるため拡張機能やフレームワーク、ライブラリの開発がしやすいのもメリットです。そのまま使える部品が多く存在しているということなので、開発したい機能に知識が追いついていなくとも、先人が作ってくれたものを再利用することで理想通りに動かせるわけです。

これに関連し、ライブラリとフレームワークについても詳しく見ていきましょう。

ライブラリとフレームワークが豊富

Pythonにはたくさんのライブラリとフレームワークが存在します。オープンソースであるため「あったらいいな」をたくさんの人が実現でき、ライブラリやフレームワークが充実していきました。

PandasやNumPy(データ分析)、DjangoやFlask(Web開発)など

Pythonのライブラリ・フレームワークの中でも、よく使われるものがあります。データ分析を行う際にはPandasやNumPyが、web開発にはDjangoやFlaskが有用です。それぞれについて詳しく説明します。

データ分析

Pandasはデータ分析に必須と言われるライブラリです。なぜなら、Pandasはデータ解析を容易にする機能を提供しているからです。データ解析とは機械学習において機械に渡すデータを適切な型にするなどの前処理を行うことです。この工程は場合によっては莫大な時間がかかります。これを高速かつ簡単に実現できるため、データ分析には欠かせない存在なのです。

続いてNumPyは、数値計算を効率的におこなう機能を提供するライブラリです。単純な数値計算にとどまらず、多次元配列の計算にも柔軟に対応できます。高速な処理速度で膨大な量の計算にも対応できるため、データ分析だけでなく線形代数の計算などでも重宝されます。

web開発

DjangoはInstagramの開発にも使われた、webアプリケーションのフレームワークです。webアプリの実装に必要な機能が一通り揃えられているため、このフレームワークに沿うだけで効率的にweb開発を行えます。セキュリティ面にも配慮されているため、大規模で複雑なweb開発にも対応できます。

一方、Flaskは初心者向けのアプリケーションフレームワークと呼ばれています。Djangoに比べて提供する機能がシンプルで必要最低限に抑えられており、マイクロフレームワークに分類されます。そのため学習コストが低く、初心者でも手を出しやすくなっています。小規模向けのシンプルなアプリを開発するならばFlaskが適切でしょう。

他にも、Pythonには便利なライブラリやフレームワークが用意されています。詳しく知りたい方は以下の記事を参照してみてください。

Pythonの人気フレームワークを徹底比較!【2023年版】
関連記事Pythonの人気フレームワークを徹底比較!【2023年版】

コードを書く負担が減り、開発がスムーズに進む

ライブラリやフレームワークを使う利点は、書く際の負担を減らせることです。自分で書こうとしたら何十行とかかってしまう処理も、ライブラリを使うことで数行で済むことがあります。

加えて、ライブラリ・フレームワークは多くの人に利用されることから、機能の修正やアップデートが繰り返し行われています。そのためコードの質が高く、信頼性も高いです。自分で0から作るよりも早くクオリティも高くなるため、使って損はないでしょう。

ライブラリやフレームワークの重要性は、実装したい機能が増えたりコード量が膨大になったりすればするほど気付かされます。初心者のうちから使って慣れておけたならば、将来的に非常に効率的に開発を進められるでしょう。また、ライブラリ・フレームワークの使用によって開発効率が上がり、より多くのコードに触れられたならば、プログラマーとしての成長にもつながります。

Pythonの活用事例

Pythonは幅広い分野で活用されている、汎用性の高い言語です。実際に使われている場面や事例をみていきましょう。

Webアプリケーション開発

PythonはWebアプリケーション開発の場でも重宝されています。Pythonを使用して開発された有名なアプリとして、以下の5つがが挙げられます。

Instagram、PinterestはフレームワークのDjangoを使用して開発されています。特にInstagramはユーザーのニーズに迅速かつ柔軟に対応するためにPythonが採用されたという経緯があります。

また、ひとくくりにWebアプリケーションといっても開発方法が異なっており、YouTubeでは主にサーバーサイドにPythonが使われています。YouTubeの基本機能である動画再生機能やログイン機能など、アプリの核の部分がPythonで開発されています。Pythonは高速かつ安定的に大規模なデータを処理できるため、YouTubeの設計に非常にマッチしているのです。

加えてDropboxでは簡潔にコードを書ける点が、Spotifyではデータ分析を行える点が評価されてPythonが採用されたと言われています。

データ分析・機械学習

Pythonのデータ分析・機械学習は、主に以下の分野で活用されています。

金融業界では、主に市場の予測に使われます。株価をイメージするとわかりやすいかもしれません。予測が難しく、急に高騰したり下落したりと一筋縄ではいかないですよね。ここでPythonの機械学習を用い、それまで蓄積した情報を学習させることで、先の見通しが立てやすくなります。人間ではつい見落としてしまう部分があったり時間がかかりすぎてしまったりしますが、AIに出力させることでそのリスクを下げることができるのです。

続いて、流通・小売の業界でもPythonが使われます。金融業界と同様に需要の予測で使われるほか、在庫を最適に管理したり、車両の到着時間を予測したりと、人の仕事をサポートする役割でよく活用されています。物の運搬や大量の商品の管理など、人に負担のかかる仕事が多い業種であるがゆえに、AIによる手助けは非常に有用です。Pythonはプログラミング初心者でも使いやすい言語であるため、需要と使いやすさが適しているのでしょう。

また、医療の分野でもPythonの活用事例が報告されています。たとえば画像診断にPythonを使用し、病気の早期発見につながるなどが挙げられます。膨大なデータを保持する医療分野では機械学習に使えるデータも大量にあるため、かなり精度の高いシステムが作られています。経験の浅い医師でもAIを活用すれば診断を補助することができます。

自動化スクリプト

自動化スクリプトとは、特定のタスクを自動化できるコードのことです。毎日ルーティーン的に行う業務などを自動化できるため、業務の効率化につながります。企業単位ではもちろん、個人単位でも活用される、身近かつ便利な活用事例です。

定時にメールを送信したり、エクセルで簡単にフィルタリングしたり、Webから自動で情報収集したりできます。時間のかかる単純作業を自動化できるため、時間に余裕も生まれるでしょう。目的にあったライブラリを活用することで、さまざまな自動化を実現できます。さらに、データ分析や機械学習などと組み合わせれば、より複雑な処理も可能になり、より広く活用していけるでしょう。

ゲーム開発

Pythonはゲームの開発もできます。Pythonを用いてスーパーマリオブラザーズを模したゲームを作成した事例も存在します。他にもパズルゲームやシューティングゲームも作ることができます。

3Dゲームは処理が重くなってしまうため制作にはあまり向きませんが、2Dゲームならばかなりクオリティの高いものを作れるでしょう。PygameやKivyといったライブラリを活用することで、制作も楽に進めることができます。何よりコードがシンプルであるため、すぐに動かしてすぐに確認できて、制作中も楽しむことができます。

Pythonを学ぶ方法

では、Pythonはどこでどのように学ぶのが適切なのでしょうか?「学習リソースが豊富」にも取り上げた中から、3つの方法をピックアップして紹介します。

学習サイトで基礎から学ぶ

インターネットの至るところに、Pythonを学べるサイトが用意されています。ひとくちに「学習サイト」といっても、テキスト形式、スライド形式、動画形式とさまざまです。Pythonほど知名度と人気の高い言語ならばサイトは豊富にあるため、あなたに合った学習形式から探すことも容易でしょう。

学習サイトは初心者向けに公開されているものが多いため、基礎からしっかり学ぶことができます。もし1つのサイトで理解しきれなくても、他のサイトも横断的に利用することでカバーできるはずです。サイトによってはコードエディタを内蔵しているものもあるため、実際に手を動かしながら身体で覚えていけます。

おすすめの学習サイトは次のとおりです。

「自分の学習スタイルに合いそう」と感じるサイトがあれば幸いです。なお注意点として、無料で学べるのは初心者向けの基礎知識のみのことが多いです。途中から有料になるサイトならば初心者の間にサイトの使用感を確かめておき、合っていると感じたならば課金して継続的に使うのもいいでしょう。もしくはある程度理解した後はサイトを離れ、書籍やプロジェクト開発を通した学習に切り替えるのもひとつの手です。

書籍で独学

学習サイトでの学習に比べ、書籍での学習は信頼度が高いと言われています。インターネットとは異なって出版に審査があったり、売上などの数字が信頼度の指標になり得たりするからです。オススメは売上が高く、なおかつ出版年が最近のものです。情報が新しいだけでなく、最近は書籍内にQRコードが埋め込まれて動画やエディタにジャンプできるようになっていることがあるからです。電子書籍で購入すれば、デバイス1つで勉強をすすめられます。

書籍は初心者向けのものから上級者向けのもの、それだけでなく何かしらの開発目的に特化したものなど、幅広く存在します。同じ著者のもので揃えれば漏れも少なく理解しやすいでしょう。レベルや目的に合ったものを選びつつ、あなたに合った著者を見つけられると以降の学習も楽になります。

ただし、注意しなければいけないのは、書籍での独学は挫折しやすいということです。全て1人で進めなければならないということはもちろん、ステップアップした実感を得づらいためです。

たとえば練習問題を解いた際、人に教えてもらっているのならば褒めてもらえますし、学習サイトならば効果音やクラッカーのエフェクトなど、ゲームをクリアしたような演出が用意されていることが多いです。一方で本は自分で答え合わせをして、それまでと同じようにページをめくるだけです。学習に起伏が少ないため、続ける意志がないと簡単にやめられてしまうのです。

逆に言えば、Pythonを学びたいという意志がはっきりしている方ならば、自分のペースで学習できる書籍は適切でしょう。

プロジェクト開発を通して学習

実際にプロジェクトを開発し、その過程で知識をつけていくこともできます。学習サイトや書籍でもプロジェクト完成を目指して進めていくタイプのものはありますが、ここでは自分以外の人と共に進めていくパターンをご紹介します。

決められたプロジェクトを1人で進める場合、せっかくプロジェクトを作るのに決められたものしか作れないことに退屈してしまったり、プロジェクト完成という遠いゴールを目指すため途中で挫折してしまったりします。他の人と進めることで、お互いに質問しあったり切磋琢磨しあったりできるため、挫折しづらくなります。また、各々が別々のプロジェクトを開発するのならば、相手のプロジェクトから新たな刺激を受けることもあるでしょう。そのため、プロジェクト開発型の学習方法は、他者とコミュニケーションを取れる環境で各々の作りたいものを作るのが最適です。

他者とコミュニケーションを取りつつ自分の好きなものを作りたい場合、コミュニティかスクールがおすすめです。コミュニティは目的やレベルの近い人が自分の意思で集まるため、お互いを尊重しあった自由な開発がしやすい環境になっています。ただし、開発するプロジェクトに大きく差が出がちでもあるため、エラーやバグにも差が出やすく、お互いの知識を活かしづらいです。

一方でスクールは開発するものの外枠だけ決まっており、どんな内容にするかは自由、ということが多いです。たとえば「Pythonでログイン機能を備えたWebサイトを作る」ということが共通しており、受講者によってはグルメ系のサイトだったり旅行系のサイトだったりします。そのためお互いに情報の交換がしやすいです。加えてスクールにはメンターという先生のような立場の人がいるため、分からないことを聞けたり学習に寄り添ってくれたりします。

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学習しやすそうだと感じた方法は見つかったでしょうか。あなたが挫折せず楽しんでPythonを学べそうな方法をぜひ試してみてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?Pythoが初心者にオススメな理由、Pythonのメリット、活用事例、学習方法について説明してきました。読みはじめた時よりPythonの知識が深まっていれば幸いです。

もし記事を読んで「Pythonを学びたい!」と思った方は、プログラミングスクールのGeekSalonはいかがでしょうか?メンターに教えてもらったり受講生の大学生同士でコミュニケーションが取れたり、挫折しづらい環境となっているため初心者にこそおすすめのスクールです。

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