プログラミングを勉強した後の就職先を3つの分類で解説【就活で有利になる理由・必要レベル記載】

プログラミングを勉強した後の就職先について解説します。

大学生/大学院生限定プログラミングコミュニティ”GeekSalon“ライターの山本です。

この記事を読んでいる方は、「プログラミングを勉強した後はどんなキャリアを形成していくことができるのだろう」と疑問を抱えていたり、「プログラミングを学んで就活を有利に進めていきたい」と思っていたり、「どのぐらいのスキルを身につければ志望企業に挑戦できるのかわからない」と悩んでいたりされるかと思います。

そこで、この記事では下記について解説していきます。

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プログラミングを勉強した後の就職先を3つの分類で解説

プログラミングを学んだ後に進む就職先といえばIT業界。IT(Information Technology)を活用しサービスを提供する業界のことを幅広く指す言葉です。IT業界の中でもかなり分業化が進んでおり、職種は幅広く存在します。

ここでは、典型的な業種や働き方、職種などについて順を追って解説します。

まずはIT業界を「業種」「働き方」「職種」の3つに分類し、それぞれ見ていきましょう。

1. 業種での分類

IT業界を業種で分類する場合、大きく5つに分けられます。

1-1 ソフトウェア業界

ソフトウェアとは、アプリケーションやデバイスのシステム(OS)など、コンピュータやスマートフォンなどのデバイス中にあるプログラムを意味します。

例として、普段から皆さんが利用しているWebブラウザや、LINEなどのアプリケーションが挙げられます。これらのものを開発しているのがソフトウェアエンジニアです。

ソフトウェア業界では、プログラミング言語やソフトウェア開発ツールを使用して、プログラマーや開発者がコンピュータプログラムを作成し、テストし、メンテナンスします。

これにより、新しいアプリケーションの開発や既存のソフトウェアの改良が行われ、ユーザーにとって使いやすく価値のある製品やサービスが提供されます。

ソフトウェア業界の企業例

ソフトウェア業界の企業例としては、以下の通りです。

上記の企業は、検索エンジンやデバイスのOS、アプリケーションなどの開発を行なっています。

1-2 ハードウェア業界

ハードウェア業界とは、コンピュータやスマートフォンなどのデジタル機器の製造や販売を行う業界です。つまり、私たちが日常的に使っているテクノロジー製品の、物理的にさわれる部分を作り出す企業・工場も含まれます。

ハードウェア業界が行うこととして、コンピュータの中にあるCPU(中央処理装置)やメモリ、ハードディスク、グラフィックスカードなどの部品を製造したり、それらの部品を組み立ててコンピュータ本体を作ったりしています。

また、スマートフォンやタブレット、家電製品なども、ハードウェア業界に属する製品です。

ハードウェア業界の企業例

ハードウェア業界として以下のような企業が挙げられます。

パソコンや家電などのメーカーとして、上記の企業を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

1-3 情報処理サービス業界

情報処理サービス業界は、情報技術を活用して企業や組織の情報処理ニーズを満たすサービスを提供する産業のことを指します。SI(System Integration)業界とも呼ばれ、顧客を情報技術でサポートするのが特徴です。

情報処理サービス業界では、コンピュータやネットワーク、ソフトウェアなどのテクノロジーを利用して、情報の収集、保存、処理、管理、分析、および保護などの業務が行われます。

情報処理サービス業界には、さまざまな種類の企業やサービスプロバイダーが含まれます。近年人気のコンサルティング業界もこの情報処理サービス業界にあたります。

情報処理サービス業界の企業例

情報処理サービス業界の企業例は以下の通りです。

加工食品会社や鉄道会社など、幅広い企業と関わりながら仕事ができる業界です。

1-4 Web・インターネット業界

Web・インターネット業界は、インターネット上での情報やサービスの提供に関わる業界のことです。つまり、ウェブサイトやアプリケーションを開発・運用し、オンライン上で情報を共有したり、サービスを提供したりする企業や個人が含まれます。

Web・インターネット業界では、ウェブ開発やデザイン、デジタルマーケティング、コンテンツ制作、オンライン広告、電子商取引(eコマース)、ウェブホスティング、クラウドサービスなど、さまざまな分野で活動しています。

Web・インターネット業界の企業例

Web・インターネット業界の企業例は以下の通りです。

誰もがインターネットを使う時代だからこそ、物理的に存在しないサービスであるにもかかわらず世界的に有名な企業が数多くある業界です。

1-5 通信・インフラ業界

通信・インフラ業界とは、携帯電話やインターネットを利用してコミュニケーションを取ったり、データを送受信したりする際に必要な基盤を整えて提供する業界のことを指します。

通信・インフラ業界は、私たちが日常生活やビジネスで使うさまざまな通信手段やデータのやり取りを支える重要な役割を果たしています。

通信・インフラ業界の企業例

通信・インフラ業界の企業例は以下の通りです。

通信・インフラ業界がきちんと機能しているからこそ、先述した他のIT企業がサービスを提供できているといえます。

2. 働き方での分類

次に働き方でIT業界を分類します。フリーランスは除きますが、IT業界には大きく3つの働き方があります。

2-1 SES

SESとは、「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の略であり、技術者の労働を提供する働き方になります。

SES企業で働く場合、エンジニアとして客先のオフィスに派遣され(常駐)、技術的なサービスを提供します。依頼をしてきた企業の内部で開発チームの一員となり、開発に参加するのが特徴です。なお、派遣される期間は数ヶ月〜数年と、案件によって幅広く変動します。

2-2 受託開発

受託開発とは、企業や組織が外部の顧客やクライアントから依頼を受け、その依頼に基づいてソフトウェアやシステムの開発を行うサービスのことを指します。

SESとは異なり、エンジニアは自社内で開発を行います。

受託開発企業は顧客の要件やニーズに応じて、カスタムソフトウェアやアプリケーションの設計、開発、テスト、およびデプロイメントを行います。

顧客に指定される開発プロジェクトの成果物や期間、予算などの条件を満たすために、受託開発企業は効率的なソリューションを提供します。

2-3 自社開発

自社開発とは、企業や組織が自身の内部リソースや技術力を活用して、製品やサービスの開発を行うことを指します。

つまり、外部の顧客やクライアントからの依頼ではなく、自社のニーズや戦略に基づいて新しい製品やサービスを企画し、開発するのが自社開発です。

自社開発において、企業は自社のビジョンや目標に沿った製品やサービスを開発し、市場競争力を高めたり、顧客満足度を向上させたりすることを目指します。この際、企業は自社の開発チームやリソースを活用して、製品やサービスの設計、開発、テスト、およびリリースを行います。

3. 職種での分類

最後に職種での分類を行います。職種によって、使用する言語や仕事内容も大きく異なってきます。

  1. フロントエンドエンジニア
  2. バックエンドエンジニア
  3. システムエンジニア
  4. アプリケーション開発エンジニア
  5. インフラエンジニア
  6. 組み込みエンジニア
  7. ゲームエンジニア
  8. 機械学習エンジニア

3-1. フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアとは、普段ユーザーが目にする表側のUIの作成などを手掛ける職種です。

アプリのボタンや入力画面などの開発を行います。

Webデザイナーと仕事が似ているように感じますが、Webデザイナーは主にUIデザインなどのデザイン面を担当し、フロントエンドエンジニアはデザイナーが考えたボタンなどに触った時の動きを作るコーディングをするなど、デザインではなくプログラミングをするイメージです。

フロントエンジニアがよく使う言語

フロントエンドエンジニアがよく使う言語として以下のものが挙げられます。

HTMLやCSSは厳密にはマークアップ言語とされており、プログラミング言語ではありません。しかしながらフロンエンドエンジニアが最も利用する言語とされています。

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3-2. バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアは、ユーザーの目につかないデータベースのシステムなど裏側のシステムを構築する職種です。似たような職種として、より広範囲な領域を扱うサーバーサイドエンジニアもあげられます。

システム構築をする上での幅広い領域を担当するエンジニアなので、活躍の幅も広く、フロントエンドエンジニアと比較すると雇用機会も多い傾向にあります。

バックエンドエンジニアが利用するプログラミング言語

バックエンドエンジニアが利用するプログラミング言語として以下のものが挙げられます。

Pythonの始め方を知りたい方はこちらの記事もぜひ、ご覧ください。

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また、フロントエンドとバックエンド両方を行うフルスタックエンジニアも存在します。まとめてWebエンジニアと呼ぶこともあります。

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3-3 システムエンジニア

システムエンジニアはSEとも呼ばれ、主にクライアントや自社のシステム開発などを行う職業です。

SEの業務は要件定義から、システム構築、保守運用まで幅広いです。

要件定義やシステム設計などの工程は川の流れに喩えて上流工程と呼ばれ、開発や保守運用などを中流〜下流工程と呼びます。

コードを書いていく開発の工程はプログラマーと呼ばれる職種が担当することが多いですが、S上流工程から下流工程までSEが一貫して対応し開発まで行う会社や、上流工程をSEが担当し下流工程は下請けに委託する会社など、企業によって雇用体型は様々です。

システムエンジニアがよく使うプログラミング言語

システムエンジニアは、バックエンドエンジニアが利用するプログラミング言語に加え下記のような言語を利用するケースが多いです。

3-4 スマホアプリケーション開発エンジニア

スマホアプリケーション開発エンジニアとは、iOSやAndroidのスマホアプリを開発するエンジニアです。

求人自体はあまり多くありませんが、そのぶん年収も高くなりがちで情報のアップデートが激しい分野でもあります。

スマホアプリケーション開発エンジニアがよく使うプログラミング言語

スマホアプリケーション開発を行うときに利用されるプログラミング言語は以下の通りです。

3-5 インフラエンジニア

インフラエンジニアは、ITインフラの設計から構築、保守運用までを手掛ける職種です。

システムやネットワークなどの基盤となるインフラストラクチャーを設計、構築、管理することで、企業や組織の順調な運営を支えます。

インフラエンジニアは、組織のニーズや要件に基づいて、効率的で信頼性の高いシステムを設計し、それを実装します。サーバーやネットワーク、ストレージなどの要素を適切に組み合わせ、システム全体の構築を行います。

インフラエンジニアがよく使うプログラミング言語

インフラエンジニアが利用するプログラミング言語として以下の言語が挙げられます。

インフラエンジニアはプログラミング言語の知識より、ネットワーク機器・LAN・WAN・ルータなどの知識やOSに関する理解が求められます。Pythonは文法が簡単な言語のため、プログラミング言語を習得しようとするインフラエンジニアの中では人気なようです。

3-6 組み込みエンジニア

組み込みエンジニアは、私たちの身の回りのスマートフォンや電化製品、車などの機械の制御に関わるシステムの開発を行うエンジニアです。

使用する言語がC言語が多いなど、レガシーな仕事が多いと思われることもある組み込み系エンジニアですが、近年は、教育や農業など様々な分野でIoT(Internet of Things)が盛り上がりを見せており、今後も活躍の幅が広がることが期待できます。

組み込みエンジニアがよく使うプログラミング言語

組み込みエンジニアが利用するプログラミング言語は以下の通りです。

3-7 ゲーム開発エンジニア

ゲーム開発エンジニアとは、その名の通りコンシューマーコンシューマーゲームやオンラインゲームなどゲームの開発を行うエンジニアのことを指します。

スマートフォンのゲーム開発は「3-4 スマホアプリケーション開発エンジニア」を参照ください。

キャラクターなどを操作するゲームにおいては、プログラミングスキルに加えてゲームエンジンの知識、数学や物理などの知識も必要になってきます。

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人気な職種なので就職難易度も高いですが、ゲーム業界は今後も成長が見込まれるので挑戦してみる価値が十分にあります。

ゲーム開発エンジニアがよく使うプログラミング言語

ゲーム開発エンジニアがよく使う言語は以下の通りです。

プログラミングを学ぶと就職で有利になる理由

世間では、プログラミングを学ぶと就職活動でとても有利と言われています。ではいったいなぜ「プログラミングを学ぶと就職で有利」といわれるのでしょうか?

理由は以下の通りです。

ガクチカで他の就活生と差別化できる

プログラミングを学ぶことで、他の就活生と差別化をはかれます

大学生のうちからプログラミングを学んでいる就活生となると、情報系の学生がほとんどです。そのため、ガクチカとしてバイトやサークルでの活動をあげる就活生が多い中で「プログラミングを学んでいる」とアピールできれば、採用担当者の気をひくことができるでしょう。

なお、ガクチカとは、就職活動の時に面接やエントリーシート(ES)で聞かれる「学生時代に力を入れたこと」を略した言葉です。

しかし、ただプログラミングを学ぶだけでは、アピールに欠けてしまいます。教材などを読んで知識がついたとしても、それを視覚的に示すことができなければ、採用担当者もあなたの能力を把握しづらいです。

あなたの実力をハッキリ示すためには、資格の取得かオリジナルアプリの開発が有効です。

資格の取得

まず資格の取得についてです。特にオススメの資格は2つあります。

ITパスポート試験

ITパスポート試験とは、ITに関する基礎的な知識を証明できる国家試験です。ITを活用する人なら誰でも取得を推奨される資格で、ITスキルのはじめの1歩といえます。そのため取得難易度はIT系の国家試験の中で最も低く、独学で挑む場合の勉強時間は100〜180時間ほどとされています。2022年の合格率は51.6%であり、英検3級と同等のレベルです。

文系の学部にいる学生など、プログラミング未経験者でも「ITに関する理解がある」ということを示せるため、未経験者にこそ取得をオススメします。

基本情報技術者試験

基本技術者試験は、ITエンジニアが理解すべき基礎知識を証明できる国家試験です。ITパスポートの次のステップとして、よく取得を推奨されています。「誰でも理解すべきこと」から「ITエンジニアが理解すべきこと」に出題範囲が変化しているため、より専門的かつ広範囲な知識が必要とされます。初学者の場合は200時間ほど勉強時間が必要であるため、試験日まで余裕をもってきちんと対策をしてから挑みましょう。なお、試験制度が見直されたこともあり、令和5年度の合格率は平均で47.1%とやや高くなっています。

社会人でもステップアップのために受験する資格のため、学生で取得しているとなれば就活においてかなりの強みとなります。

なお、言語ごとに取得できる資格も多数あります。以下の記事では民間資格についても紹介しているため、ぜひ目を通してみてください。

大学生がプログラミングの資格を取るメリットとおすすめの資格5選
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オリジナルアプリの開発

プログラミングの知識をつけた人のなかでも、実際に手を動かしてアプリを開発し完成させられる人はひと握りです。

特に教材に載っているものをそのまま作るのではなく、自分の考えたアイデアを形にして日常生活が便利になるようなオリジナルアプリの開発などができれば、それは立派なガクチカになるでしょう。あなたらしいオリジナリティを出すことで、採用担当者はアプリとあなたとを紐づけて覚えやすくなるからです。

独学では挫折してしまう不安がある場合は、スクールで仲間と一緒に開発するのもひとつの手です。わからないことがあればメンターに質問できるなど、開発に集中できる環境が整えられています。

また、スクールによっては共同開発ができるコースもあります。アプリだけでなく、「誰かと協力し1つの物を完成させた」という経験も得られるため、あわせて就活でアピールできるのが利点です。活用できるものは活用して、有利に就活を進めていきましょう。

他にも、ガクチカとしてどのようにプログラミングが活かされるのか詳しく解説している記事があるので、そちらも併せて読んでみてください。

ガクチカ・自己PRでプログラミング経験をアピールするコツを例文つきで解説【文系もOK】
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【文理問わず】ガクチカ・自己PRでプログラミング経験をアピールするコツを例文つきで解説(重複コンテンツのため非公開中)
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ポートフォリオを提出できる

プログラミングの基礎を固めて、オリジナルのアプリやサイトなどの成果物を作れるようになると、それらの成果物をポートフォリオとして企業に提出できるようになります。

ポートフォリオを作る場合、自身でWebサイトを公開し、そのページ内で技術力や開発したアプリ、こだわった点などを書くのが一般的です。サイトを作れるというだけでもアピールになるほか、そのサイトの雰囲気であなたらしさを表現することができます。

みなさんも「自分のアプリやサイトを作りたい」と思ったことが1度はあるのではないでしょうか?

しかしプログラミングの入門レベルを理解するには一説によると200時間が必要であると言われており、普段からコツコツ勉強を続けていないと開発を始めるレベルにたどり着くのすら大変です。さらに就活で忙しい時に同時進行するとなると、オリジナルアプリの完成まで漕ぎ着けることができない恐れがあります。

そのため学生時代の時間にゆとりがある時期や、社会人ならば仕事終わりの余暇の時間などにプログラミングの勉強を続けておくことで、いざエンジニアに就職、転職するタイミングでクオリティの高いポートフォリオを準備できるはずです。

それでは、どのようにしてポートフォリオを作成すればいいのでしょうか?学生の場合と社会人の場合に分けて考えてみましょう。

学生がポートフォリオを作るには

就活で忙しい学生は、ポートフォリオ用のサイトを作る時間も惜しいのではないでしょうか?

そんなあなたにはGitHubの使用がオススメです。書いたコードをそのまま載せられるため技術力を直接伝えられるほか、READMEにて補足説明を書くこともできます。アプリやサイトが完成していない場合でも、機能を一部分でも動かせるコードがあるのならば部分的に評価は得られるでしょう。

企業によっては、エントリーシートにてGitHubのリンクを添付する欄を設けている場合もあるため、書いたコードはGitHubにあげておくことをオススメします。

ただし、選考時にポートフォリオの提出義務がある会社はそれほど多くありません。もともと技術を持っている人材を求めているわけではない限り、基本的に会社が学生に求めるのはスキルではなくポテンシャルだからです。

しかし、だからこそポートフォリオを作れるほどスキルがあることを示れば、他の学生より頭ひとつ抜けている学生として印象に残せます。任意で提出が認められる場合もありますし、面接時の会話の中で学生時代に作ったアプリのことを話す機会もあるでしょう。もしWeb面接であれば、興味を持ってもらったその場で画面共有をしてポートフォリオを見せることも可能です。

大学生で成果物を持っている人の割合はわずか1%と言われています。成果物の作成が間に合ったのなら、自信がなくとも積極的にアピールしていきましょう。

社会人がポートフォリオを作るには

エンジニアなどIT系の仕事に進んだ社会人ならば、学生に比べて実践経験が多く、そのスキルをそのまま自分の開発に活かせます。仕事終わりや通勤時の電車内でなど、時間を見つけて少しずつ開発を進めていくことになるでしょう。社内で同志を見つけたならば、お互いにアドバイスし合いながら開発することで、切磋琢磨できる関係が築けるためオススメです。

未経験で転職や再就職を考えている方なら、職業訓練を活用するのも手です。条件に合致すれば無料でみっちりとプログラミングについて学ぶことができ、スキルを習得することができます。スクールより安価に受講しつつ、就職支援も受けられます。

職業訓練ではポートフォリオを作成するような実践的な内容は少ないですが、開発に必要な基礎を学ぶことができるのは魅力的です。土台をしっかり固めることでポートフォリオの作成もスムーズに進むはずです。

ファーストキャリアで狙える会社の幅が広がる

プログラミングを勉強してITスキルが身につき、ポートフォリオの制作まで出来たのならば、入社に高い条件を設けているメガベンチャーや大手企業もファーストキャリアで入社することができるかもしれません

名のある企業はエントリーにポートフォリオが必要だったり、コーディングテストが専攻に組み込まれていたりする場合があります。これらの条件をクリアできる学生がそもそも少ないため、同じ会社でもIT系に特化した職種を志望することで、入社できる確率を上げられるはずです。

ただしハードルが高い分、条件を通ってきた学生は平均的なレベルが高いのも事実です。新卒就活はポテンシャル採用であることが多いですが、人気企業に集まる学生はポテンシャルを感じさせるエピソードにプラスアルファで、質の良いポートフォリオや高い技術も持ち合わせているケースが多くあります。

もしあなたが人気のあるIT企業を志望している場合は、早い段階からコンスタントにプログラミング学習を進めておくことをオススメします。

年収を上げることができる

「年収をあげる」と聞くと入社後数年のことを想像されるかもしれませんが、プログラミング経験が豊富ならば、新卒入社でも可能です。一部の企業では、新卒で優秀な場合、他の新卒社員よりも多くの報酬を支払う場合があります。

GMOの新卒年収710万円プログラム
GMO より

既存の枠組みに捉われない自由な発想で新しい事業やサービスを生み出すなど、従来の新卒パートナーの倍以上のパフォーマンスを発揮できる優秀な人財に対して年収710万円(2年間)をお約束するものです。将来的にはグループ会社の社長や各事業の責任者など、今後のGMOインターネットグループをリードする「リーダー人財」を目指していただきます。

GMO より

このように、エンジニアの中でも優秀な人材は、新卒でも高い年収を狙うことができます。インターネットやWebを用いたビジネスが当たり前になってきた時代だからこそ得られる権利といっても過言ではありません。

モチベーションを上げる理由の1つとして、スキル向上に努めてみてはいかがでしょうか。

開発経験をそのまま仕事に活かせる

ベンチャーや中小企業は、「志望動機がどれだけ会社にあっているか」をかなり重視します。ずっと個人でゲーム開発をしてきた学生がゲーム会社を志望したらどうでしょう。志望動機に行動までともなっており、「弊社にピッタリだ」と感じてもらえるのではないでしょうか。

このように、学生時代に学んだプログラミングと仕事内容とがマッチしている企業を見つけられたならば、開発経験をそのまま仕事に応用できるはずです。新卒入社で実務経験と同等の開発経験があるとなれば、会社からも重宝されます。

大企業ならば作業工程が細分化されているかもしれませんが、ベンチャー・中小企業ならば、入社間もないうちでも学生時代と同様にひとりで多くの作業を担当できたり、過去の経験からより良いコードを提案できたりするでしょう。

学生時代にプログラミングに楽しさを見出せたら、社会人でも同じように仕事を楽しめるはずです。さらにいうならば、学生時代に自身に合ったプログラミング言語や開発するもの(サイトやゲームなど)を見つけることで、就活において強い志望動機を作ることができます。行動がともなっていることで企業からの評価も高く、やりたいことと合致した仕事ができることであなたも前向きに挑めるという、Win-Winの関係を築けます。

就職でアピールするために必要なプログラミングスキルのレベル

ここでは、就活でアピールするために実際に必要なプログラミングスキルのレベルについて解説します。

転職者の場合、ある程度即戦力として働ける力を求められることもあるので、ある程度のスキルを身につけた上でスキルを証明できるものを準備しておくのが無難です。

新卒就活の場合は、基本的に本人の将来的なポテンシャルや会社との相性を見ているケースが多いので、実践的なスキルや知識の有無はそこまで見られていないケースが多いですが、目に見える成果や数字でわかるスキルや知識の程度がアピールできれば企業もより安心してあなたを採用することができるでしょう。

以下、自分のスキルや能力をアピールできる4つの判断材料について説明します。

paizaプログラミングスキルチェック

就職で必要なプログラミングスキルを自分で判断するのは難しいですが、客観的に判断できる指標もいくつか存在します。

例えば、paizaのプログラミングスキルチェックなどがその指標の1つです。

paizaのプログラミングスキルチェックは、プログラムを使って課題を解決し、採点の結果で「自分のスキルが他社で通用するのか」を判定、適正年収まで査定してくれます

スキルチェックの問題はDからSランクまであり、ランクによって自分の現在のスキルレベルが可視化することができます。

一定のランクになると企業からスカウトが届くこともあるようです。

他にもGitHubの開発履歴を元にスキルと適正年収を可視化してくれるFindyのような転職サイトや、オンラインのプログラミングコンテストのレーティングによって企業に応募できるAtCoderのような競技プログラミングのサイトも、自分のスキルがどの企業までなら通用するのかをみる指標になるでしょう。

選考の一環でコーディングテストを実施する企業もあるので、腕試し感覚でぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

成果物を3つぐらい準備できる

企業によっては、選考時に自分の作ったアプリやWebサイトなどのポートフォリオの提出を求めてくる場合もあります。

企業にとっては、ポートフォリオの出来によって応募者の現在のスキルや学習能力、継続力、熱意などをみることができるので、選考においてポートフォリオの提出を求める企業は主に自社開発の企業に多いです。

提出が任意の場合でも、ポートフォリオを提出することで他の就活生と差をつけることができます。

ポートフォリオにのせる成果物の数に決まりはありません。そのため1つあれば選考時に企業に提出できますが、「他にどんなものを作ったの?」と聞かれた時に何も作っていないと、熱意の面でマイナス印象を与える可能性も否定はできません。念のため2〜3個程度はメインの他に追加の成果物を用意しておくと心配ないでしょう。

全ての企業でポートフォリオの提出が必要なわけではありませんが、就活生のモチベーションや将来活躍しそうな人材か判断する上で、ポートフォリオは良い判断材料になるので、GitHubアカウントを作っておくなどして、企業側にいつでもポートフォリオを提示できるようにしておくと便利です。

資格の取得(基本情報技術者/ITパスポートなど)

基本的に就活において資格を必要とする企業はありませんが、熱意をアピールするための判断材料になります。

IT系の資格を持っていれば、業界や仕事に興味関心を持っていることを証明することができ、業務に関する知識も深まるので面接時に採用担当者との話の種になるかもしれません。

ただし、取得難易度が明らかに低い資格を履歴書に書いたり、興味はないけど就活のために資格を取得したと取れる発言を面接時にしてしまうと印象が悪くなってしまう可能性もあるので注意しましょう。

基本情報技術者試験やITパスポート、オラクル認定Javaプログラマ(Oracle Certifiied Java Programmer)などがオススメです。

また、企業によっては上記の資格などを入社までに取得する必要がある場合もあるので、就活のために事前に資格をとっておいても損にはならないのでぜひ受験してみてください。

大学生がプログラミングの資格を取るメリットとおすすめの資格5選
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実務経験

やはり実務の経験があると、求職者が自社で働く様子がイメージしやすく、採用時の不確実性が低くなるので採用されやすくなります。

実務経験が必要なのは中途採用の転職者で、新卒採用の方は実務経験を求められることはほぼありません。

ただし、アルバイトなどでプログラマーとして働いた経験や子供にプログラミングを教える塾で働いた経験などは、原則実務経験には含まれないものの、プログラミングスキルがある程度高いことやIT領域に興味があることが示せます。

そのため、中途採用における実務経験と同じようなアピールポイントとして使うことができるでしょう。

実務経験をアピールするときは、勤務していた年数の間にどれぐらいのスキルを身につけ、どれぐらい課題を解決して組織に貢献したのかをできれば数字を交えて説明できるようにしておきましょう。

それを踏まえて、志望企業に自分はどのように貢献できるか説明することで、話に説得力が与えられ、自分たちの会社でも活躍してくれる再現性がある人材だと採用担当者も思ってくれるはずです。

プログラミングを学んだ場合の年収水準

プログラミングを学んだ場合の年収水準は、仕事や扱う言語、雇用形態などによって様々です。

以下のグラフは、令和4年(2022年)の業種別の平均年収を示しています。

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」より業種別の平均給与の棒グラフ
国税庁 「令和4年分 民間給与実態統計調査」より

グラフの右端の「全体平均」によると、日本の平均年収は458万円であることがわかります。そして「情報通信系」は「電気・ガス・熱供給・水道業」「金融業・保険業」についで3番目に高い632万円です。

IT系の職種に就職した場合、平均年収を大きく上回る年収を得られることがわかります。

次に、エンジニアの業種ごとに平均年収を見てみましょう。上から順に「Webプログラマー」「システムエンジニア」「ソフトウェアエンジニア」のグラフとなっています。

Webプログラマーの年収データ
システムエンジニアの年収データ
ソフトウェアエンジニアの年収データ
求人ボックス 給料ナビ Webプログラマーの仕事の年収・時給・給料システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料ソフトウェアエンジニアの仕事の年収・時給・給料 より

正社員の平均年収を見ると、Webプログラマーが約342万円、SEが約504万円、ソフトウェアエンジニアが約528万円程度になっています。

コードを書く以外の工程にも携わるエンジニアは年収が高くなるようです。そしてグラフより平均年収を上回る位置にも多く人がいることから、技術に応じて年収を上げていけることがわかります。

また、同じITエンジニアでも扱うプログラミング言語によっても平均年収に違いが生じてきます。

20代のプログラミング言語別年収ランキング表
TECH street 「2020年プログラミング言語別年収ランキング」 より

20代で最も平均年収の高い言語はR言語で約476万円です。21位F#の312万円から約164万円も差をつけています

そして、雇用形態でも年収水準は変わります。

フリーランスのエンジニアの場合、得意な領域の仕事に集中することができたり、実力がそのまま収入に直結するので、正社員のエンジニアより年収が高くなることがあります。

ITエンジニアは、スキルアップをしたり転職をするなど、その後のキャリアによって年収の幅が変わりやすいので、計画的かつ自発的に長い目でキャリア構築をしていく必要がありそうです。

就職を視野に入れるなら大学生限定のプログラミングコミュニティがオススメ

ここまで読んでいただきありがとうございます。

プログラミングを学んでおくと、様々なキャリアに進むことができることがお分かりいただけたかと思います。

どの職種も社会にとって必要不可欠なやりがいのある仕事であり、着実にスキルアップしていけば年収アップも望むことができるでしょう。

今この記事を読んでいる方が学生である場合、できるだけ時間をとってプログラミングの基礎を学び、自分のスキルが証明できるオリジナルアプリなどのポートフォリオを作っておくことをオススメします。

「でも自分には勉強する時間があまり残っていないよ」「プログラミングを勉強するといっても何から始めて良いのかわからないよ」「1人で学習を進めていくのが不安だよ」と考えている方にはプログラミングスクールがオススメです。

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GeekSalonは、大学生専用の学生限定のプログラミングスクールで、世代の近い学生同士で切磋琢磨してプログラミングの技術を磨いていける環境が整っています。

3ヶ月という短期間でプログラミングの基礎を学び、アプリの企画から開発、リリースまで一貫して行うことができるので、確かな実力と自信を身につけることができます。

また、料金も非常にリーズナブルで、他のプログラミングスクールなら数十万円かかる費用を10万円程度に抑えることができます。

もし、あなたが学生で、できるだけ初期費用を抑えてプログラミングを学びたい、短い時間でオリジナルの成果物が作れるまで成長したい、学生のうちにプログラミング仲間を作りたいと考えているならGeekSalonはオススメの選択肢と言えるでしょう。

興味のある方はぜひ説明会等に参加してみてください。

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